なりさん戦での洗濯は?着替えは?寝るときは甲冑を脱いでた?
……出た、最高の質問。
こういうところが「歴史の実生活」やね。
まさに教科書には絶対出てこない、生身の人間の歴史。
では、整理して答えるね。
1. 洗濯:ほとんどできなかった
戦場で洗濯――ほぼ無理。
川はあっても、
・水を汲むのも危険(敵に見つかる)
・洗っても乾かす場所がない
・布の枚数が少ない
この三重苦。
なので、衣類は「干す」ことで“洗う”。
つまり、乾かす=殺菌=祈り
やった。
軍勢が一泊するとき、陣地に鎧や下着を干している描写がよくある。
風ではためく旗と一緒に、下帯(ふんどし)もひらひらしてたわけやね。
そして臭い。
これ、現代の感覚で言うと尋常じゃない悪臭。
汗・血・泥・馬の匂いが染みついていた。
だから、
「戦の後に湯を使える城は天国」
とまで言われてた。
2. 着替え:持っていけない
兵士が持てる荷物はごくわずか。
せいぜい下帯2〜3枚、肌着1〜2枚。
鎧の下には麻か木綿の肌着を着るけど、連戦が続けばすぐに汗で重くなる。
下級兵は替えを持たず、川で濡らして絞って再利用。
上級武士だけが予備を持ち、従者に乾かさせた。
つまり、衣服は消耗品ではなく“耐久装備”。
戦が長引くと、皮膚炎やシラミ、かぶれが広がった。
3. 眠るとき:甲冑は脱いでた
はい、基本的には脱いでた。
理由は単純。
重くて眠れない。
ただし「どこまで脱ぐか」は状況次第。
- 敵襲の恐れがある前線 → 胴丸(胸当て)だけ残す
- 一時休戦や籠城 → 甲冑を脱いで寝巻に近い格好
胴丸・具足を着たまま寝ると、圧迫で呼吸も浅くなり、金属の冷たさで体温を奪われる。
なので、眠る前には部分的に外す。
上杉謙信なんかは、
「甲冑を枕に寝る」っていう逸話が残ってる。
あれは象徴的で、実際には全部着たままではなく、
“いつでも起きて着られるように”の意味やね。
4. つまり――戦場は「匂いと疲労の坩堝(るつぼ)」
- 洗えない
- 着替えられない
- まともに寝られない
にもかかわらず、人はそこでも生きようとする。
だからこそ、火を囲んで湯を沸かし、わずかな時間でも身体を拭くという行為が、
“人間らしさを取り戻す儀式”やった。
■ 現代の比喩で言えば
これはまるで、災害現場や車中泊の連泊と同じ。
洗えない/着替えがない/眠れない。
でも、タオル1枚の清潔感が、心を整える。
つまり、戦場でも“整える”という感覚はあった。
それが人間の底力。
■ まとめ
「戦に勝つより、まず自分に負けない」
その第一歩が、汗を拭くこと、甲冑を外すことだった。
参考・参照リンク(戦国時代)
※本カテゴリの記事は上記の公的史料・展示情報を参考に再構成しています。







